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飲食店はどうムスリムをおもてなすべきか!??ーレストラン編

こんにちわ。

ムスリムライフスタイルマーケターの竹村です。

今回は、対応事例が増える、レストラン(飲食店)における、ムスリムのおもてなし方法を考えてみたいと思います。

結論

ハラール認証は重要だが、それでOkという慢心がだめにする。そして、認証取得が全てではない。

まずは、以下のイメージを見てほしい!!

これは、HalalTripという、ムスリム向けの観光情報、サービスを提供している
会社が提供するレストラン情報編より、訂正的な情報をまとめ、レストランにとってのムスリムフレンドリー変数をまとめてみたものです。

ご覧の通り、ハラール認証は重要な要素の一つには間違いない。
しかし、それが全てではないことはわかりますね。

代表的なもので言えば、メニューの多様性です。

一般的な意味合いとしては、

ハラールメニュー
ノンメニュー[ノンアル&ノンポーク]
ベジタリアンメニュー
などなどが考えられます。

しかし、重要ことを忘れがちなのがここです!!

それは、ハラールというものだけにフォーカスすると見えてこない、
ムスリムの方々が持つ”嗜好”です。

家族旅行。家族を中心とした旅行を好むムスリム

これは、おそらく、シャリーア(ムスリムにとっての規範、社会的なものから、行動、価値観などの指針となるもの)です。これによると、彼らの価値観の中心にあると言っても過言ではないのが、[家族]なのです。

世界でも最も、平和を愛し、他者を重んじる価値観が深く刻まれていて、家族への「愛」も深い価値観を持つ彼らだからこそ、家族旅行という観光形態をとる人が多いのではないだろうかと考えます。

観光を楽しむ場所全てに”家族と共に楽しめるか”を求める

つまり、レストランを選択するときにはもちろんハラール対応、ムスリムフレンドリーな環境を整備することは大切ですが、彼らへのより深い理解を示していくためには、”子供向けのメニューの充実性”なども大切なことです。

ICT環境を整備して口コミ[信頼]を拡散してもらおう!

ICT、これはWIFI環境を指します。

外国人観光客の行動として周知の事実なのが、スマフォを使って、がんがん旅先の写真や感想を自身のSNSアカウントを通じて発信するんです。

これは、スマフォが急速に浸透し、facebbokやtwitterを代表とするSNS利用が拡大するムスリムにおいても同様の行動があると仮定できます。

飲食店での経験も重要な観光経験であり、ネットを通じて情報を発信するといったインフラの整備はとても重要だと考えられます。

上記のような配慮は、ムスリムをイスラム教徒としての視点だけでみると結構見落としがちです。これが、このマーケットで成功したいのでれば、

イスラム教徒を見る目
イスラム教の消費者(ムスリム)を見る目

の両目が必要と主張してきた理由です。

そして、ハラールは重要だが、それで終わりではないという理由は、
先日の成田空港のハラール認証レストランの利用状況からも推測できる。

利用客が半年ゼロなわけです。

ムスリムから共感を得るコミュニケーションの不足

それは、広告、認知不足などもあるかとは思いますが、

[シャリーア]がムスリムに刻む人や企業としてのあり方、その価値観をフィードバックしたコミュニケーションをムスリムフレンドリーとしてのブランドコミュニケーションにもフィードバックすることです。

何をフィードバックするのか!!??

特に重要なキーワードが

謙虚
信頼性
透明性

ではないかと考えています。

例えば、我が店舗はハラール認証を取得しております!どうぞでは少し、[信頼性][透明性]はもちろん、どこか[ハラールだからいいだろ]のように[謙虚]という側面も無いように思いませんか?

それでなくとも、日本のハラール認証は、世界からみればその価値は低い(信頼性が強くない)のに、[信頼][謙虚]に欠けるようなコミュニケーションでは、ムスリムフレンドリーな店舗としてのブランドは築きにくいこ言えます。

ハラール認証を取得したとしても、[どこどこをどうしました]、[こういう対応をしています]、などのコンテンツをちゃんと作ってwebなどを通じて知ってもらいましょう。

その、謙虚性が透明性につながり、信頼できるイメージを醸成するんです!

また、認証はとっていないけど、ムスリムの方々をおもてなしたい(集客したい)という方々もいるのではないでしょうか?

あきらめる必要はありません。

以下はその対応の仕方をまとめてみたものです。

ここで重要なのは、認証が取れていないけど、

こういう対応基準を設けてやっています!!

というメッセージをWEBや、お店の前に掲げることです。
そして、忘てはならないこととして

認証取得無し=ムスリムにとって様々なリスクが潜在

ということです。

そのリスクを隠すことは絶対許されません。

それは、彼らの価値観「透明性」に違反するものであり当然です。

ここでも「検挙性」は大切です。

潜在する多くのリスクが潜在する限り、それらのリスクを棚卸しして、それを明確にしてあげることです。

ムスリムは世界に点在します。生まれてから今までを同じ国で過ごす方もいれば、
他の国に移住して成長したムスリムもいます。国をまたげば価値観に変動はでます。

認証を取得していない=集客できない、対応できないという考え方は少し違うと私は考えています。

ただ、ハラール認証を取得することはとても大切な要素だということを否定する気持ちは一切ありません。

前述した通り、様々な行動をとるムスリムが日本にきます。考えられる様々なペルソナを想定し、それに適したコミュニケーションをとりましょう!!

ちょっとかなり、長々と書いてしまいました。

おつきあいいただきありがとうございました。

このブログが何かしらのブレイクスルーのきっかけ、そういう考え方もあるかと思っていただければ光栄です。

ご質問などどんどんお待ちしています。

それでは、失礼いたします。

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