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ラマダーンの意味、変化、そしてビジネスチャンス!!

こんにちわ。

日本では遂私が最も嫌うシーズン「梅雨」が前年より
も早く到来し、あーーーーとなっている私ですが、1つ
海外に目を向けるとムスリムにとっての一大イベント

そう!!「ラマダーン」「ラマダン」のシーズン到来がそこまできている
わけです。

今回はそのラマダンについて少し理解を深めていきたいと思います。

そもそもラマダーンとは、イスラームの掟の中でも有名な
「第9月・断食月(サウム)-ラマダーン」のことを指します。

結構、日本の方では、断食そのものが「ラマダーン」と思っている人もいますが、
ラマダーンとはあくまでもヒジュラ暦(主にイスラム教社会で使われている暦法および紀年法)
における月の名です。

また、ラマダーンの期間中は、完全な断食(食を一切食べない)の
期間だと思われる方もいますが、そうではなく、日の出前、
空が白くなってきた頃から日没までの時間帯が断食時間になりますので
日没から翌朝未明までの間は、ちゃんと水分を含めて1日分の食事を摂ります。

また断食以外にもムスリムにとってラマダーンとは以下のことを
目的として内包します。

①アッラーへの感謝をたたえる
②良き行いに対する感謝をたたえる感謝祭
③家族や友人、お世話になっている人々とのきずなや関係の再確認
④チャリティー

そして、厳格なイメージを持つラマダーンでも実は意外に
柔軟な側面も持っています。

それは、以下のような条件に該当する場合、ラマダーンが免除されたりもします。

①子供や妊婦、病人や重労働者など、合理的な理由がある人

②旅行中

*しかし、旅行で一時的にラマダーンが免除されても、旅行から戻ってきた後
など時期をずらしてラマダーンをし直さなければならないこともあります。

また、近年のラマダーンはこれまでのように、
「精神的な儀式の側面から、よりフィジカルな側面」
へとシフトしているのも特徴です。例えば、

①悪しき、良くない習慣をストップし改善するといった目的よりも、
期間中に体重を増やさないことを目的とする層の出現

②家族や友人との会を大切にする
➡ライフスタイルの変化、遠隔地に住むといった居住地域の問題から
家族や友人との会を設けない層の出現

③ラマダーン時の食事を家庭で調理するホームメイド型
➡スーパーなどで利便性を追求した食で代替する動き

④夜明け前にとる食事はスフール(suhoor)と呼ばれますが、これは従来、
ただ食べるだけでなく、祈りを行ったり、食を通じた絆の再確認といった
側面をもつが、現代では、よりフェスティバル(お祭り)の側面が強く、
夜明け前から断食までの社交の場として楽しむムスリムが多くなってきている。

などなど、

時代、社会の変化、そしてその変化する環境で暮らすムスリムにとって、
ラマダーンという宗教上の厳正な儀式も変化してきているのが、
現代のラマダーンです。

私は、これまでこのラマダーンこそ、日本の食品メーカーにとって大きな
イベントであると主張してきておりますが、

それは、以下の様な慢性的な背景+ムスリムの意識変化によって
生じるラマダーンの一部定義の変化

①ラマダーン期間における食品マーケットの活性化

②ラマダーン期間中のムスリムの目的変化(体重コントロール)

③ラマダーン期間における慢性的な課題(食べ過ぎによる胃もたれなど)

など、例えば、日本の食品=ヘルシー、健康的なものであるという
ブランドを確立するには、もってこいのイベントなわけです。

しかも、この期間中の食品市場はかなり活性化(次回お話します)します。

最近、このラマダーンをターゲットにして、化粧品メーカーが商品開発を行った事例も
記憶に新しいですし、コカコーラがラマダーンイベントを狙って、ブランディング・プロモーション広告は展開するなど、このイベントは各メーカーにとって大きな意味を持ちます。

まだ、このラマダーンをターゲットに商品開発をした日本のメーカーは存在しませんが
これからの参入を期待し、

そして、このブログが何かきっかけや、参考となることを願っております。

失礼いたします。

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